プロバイダの歴史
インターネット接続を提供するインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)を略してプロバイダと呼ぶことが多いです。
ISPの前進に商用パソコン通信を提供する第二種通信会社がありました。その後、インターネット普及でパソコン通信からプロバイダを介したインターネット接続が一般化しました。ここでは、そんなプロバイダの歴史を紹介します。
パソコン通信から始まった
インターネットが一般化する前の1980年代には、パソコン通信がパソコン利用者のコミニケーション手段として利用されていました。パソコン通信はインターネットと異なり、1対1の通信が基本でした。パソコン通信で利用できるサービスは大手の通信ホスト局を介して掲示板や電子メールのやりとりをする程度でした。
通信速度が遅かったこともあり通信内容は文字中心で、画像のやりとりもあまり多くはありませんでした。パソコン通信はユーザー自身が作成したソフトウェアを配布する手段にも使われ、フリーウェアが普及する基盤を作りました。
パソコン通信時代詳細
- パソコン通信隆盛期
- 1980年代後半~1990年代前半
- 利用通信機器
- 音響カプラ、モデム
- アクセス方式
- ダイアルアップ
- 通信速度
- 300bps~28.8Kbps
- パソコン通信大手業者
- ニフティサーブ(現@nifty)、PC-VAN(現BIGLOBE)、アスキーネット
インターネットでISP登場
Windows95が登場した1995年頃から日本でもインターネット接続が一般化し、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)が登場しました。この頃はインターネット接続はパソコン通信と同じくダイアルアップが中心でISPの役割はアクセスポイントからインターネット接続点までの接続を保証するだけと明確な区分けがありました。
NTTが始めたデジタル通信網ISDNをインターネット接続にも利用できるようにNTTがフレッツ・ISDNを始め、インターネット接続の高速化時代が始まりました。
インターネット時代突入
- ISP登場期
- 1990年代後半~2000年
- 利用通信機器
-
ダイアルアップ用モデム
ADSLモデム - アクセス方式
-
ダイアルアップ(PPP)
ISDN - 通信速度
-
300bps~56Kbps(ダイアルアップ)
64Kbps(ISDN) - 90年代ISP大手業者
-
IIJ、OCN(NTT)(ISP専業)
ニフティサーブ、PC-VAN、アスキーネット(パソコン通信とインターネット相互接続)
ADSL登場でブロードバンド時代へ
1999年に地方小規模プロバイダが実験を始めたADSLは、Yahoo!BBやNTTの「フレッツADSL」が普及に力を入れ、2003年末には1000万契約を越えました。
既存のアナログ電話回線を利用しながら10Mbpsを越える通信速度を実現するなど、ブロードバンド通信時代の中心的な役割を果たしています。ただしADSLの高速性を利用できるのは電話局から数Km以内の都市部に限られ、ADSLの高速性を利用できない地域は多くあります。
また、ADSL時代のインターネット・プロバイダは役割が細かく分離され、加入者宅から電話局までの回線業者、電話局からISPまでの中継接続業者、そしてインターネットと接続するISPと業者が別れることがあります。
ADSLで一気に高速化
- ADSL登場期
- 2000年~
- 利用通信機器
- ADSLモデム
- アクセス方式
- 電話回線を多重化して利用(常時接続)
- 通信速度
- 数Mbps~12/24/40Mbps
- ADSL大手業者
-
Yahoo-BB、フレッツADSL(NTT東西)
イーアクセス、アッカネットワークス
(参照:ADSL通信技術解説)
光ファイバで安定高速通信
総務省のe-japan施策の一環でFTTH(fiber to the Home)のかけ声の元、NTT等では回線の光ファイバ化が進められました。2001年から始まった一般家庭宅に直接光ファイバを引き込んだインターネット接続サービスは、当初利用料金が高額なこともあり、ADSLに押され気味でした。
しかし、2003年から電力系各社による値下げ競争が始まりNTTもこれに追随する形で、価格がこなれてきました。2008年4月の総務省の発表によると2008年3月末に光ファイバ回線利用者宅がADSL利用者宅を上回りFTTHの普及が本格化しています。
光ファイバによる通信は品質が高く、外部ノイズに強いほか、電話局から離れていても(最大20km程度)、電話局までの実行通信速度は3~30Mbps程度が得られます。
FTTHで本格的ブロードバンド時代
- FTTH登場
- 2001年~
- 利用通信機器
- PON(Passive Optical Network)など
- アクセス方式
- 光ファイバ(常時接続)
- 通信速度
- 10Mbps,100Mbps,1Gbps
- ADSL大手業者
-
フレッツ光(NTT東西),ひかりone(KDDI)
電力系通信会社、Yahoo!BB光,USEN
(参照:光ファイバー通信技術解説)